地球規模の論点


今この世界を生きているあなたのためのサイエンス(全2巻)(リチャード・A.ムラー/楽工社)

以前に、「水晶堂」で既出の本だけれども、
ここに書かれている内容は、今、更に重要性が増していると感じたので、再掲。
この本では、地球規模で考えるべき様々な論点のうち、
原子力をはじめとするエネルギー問題、核兵器などの軍事問題、テロ対策、温暖化問題、など、
特にリスクマネジメントの対象となるような事柄を、重点的なテーマにしている。
そのアプローチは極めて科学的で、賛成派・反対派、どちらの側にも感情的に与することなく、データと事実に基づいて客観的な意見を述べるというスタンスを貫いている。
原子爆弾や原子力発電所についての記述も詳しく、
福島原発で起こっていることを理解する大きな手助けにもなった。
原子力以外のテーマについても、
今後起こりうる大規模な災害に関して、
状況を大局的に判断するために、とても参考になる知見が多い。
今回、東日本地震の被災地では、通信手段や電源も失われ、ITによって情報のやりとりをブーストする手立てはなかった。
首都高速に乗ってから、行き先までの分岐ルートを調べようとしても間に合わないのと同じで、
物事が動き出してしまった後では、知識をインプットする猶予も時間もない。
その時、それぞれの頭の中に、どれだけの予備情報が整理された形で入っているかということが、判断の分かれ目になるのだろうと思う。
一冊の本からだけの情報では、それもまた基準が偏る原因になるので、
他のソースもあわせて参照をする必要があると思うけれど、
その中の一冊に含めるには、とても推奨出来る本。

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