何を捨てて、何を得るか

粉飾決算の容疑で証券取引法違反の罪に問われた一人の男が、実刑判決を受けた。

国のやることもマスコミの論調も不公平だと思うし、同情の余地もおおいにあると思う。
本人の知らないうちに物事が進んでいただけかもしれないし、そもそもすべてはでっちあげの陰謀だったのかもしれない。

でも、たとえ無罪であったとしても、自分の経営する会社の株を買ってくれた人が損害を受けたということだけは事実だ。
だから、あれこれと言い訳をしたり憤慨したりする前に、自分の持っている財産はすべてなげうって、株主の損失の埋め合わせをしてもよいだろうと思う。

そうする責任はなかったとしても、「そこまでするか?」と思われるぐらい、自分の持ち物はなげうってもいいだろうと思う。
たとえそうしても、短期間で会社を成長させた経験とノウハウは自分の中に残る。

将来、再起をはかってもう一度起業をしようとした時、何十億の金があるのと、多くの人の協力があるのと、どちらかを選べるとしたら、人の協力があったほうがずっと上手くいきやすいし、面白いし、価値があるだろうと思う。

どれだけ財産があっても、誰の協力も得られなければ、結局、再起は出来ないだろうと思うからだ。