水晶堂

等価交換の法則

time 2007/09/28

鋼の錬金術師 (1)
鋼の錬金術師(荒川弘/スクウェア・エニックス)

「鋼の錬金術師」では、錬金術の最も基本的な法則は「等価交換の法則」であると言っていて、それが作品の最重要テーマにもなっている。
何かを得ようとするならば、それと等価の何かを捨てなければならない、ということだ。
このことは、現実世界においても同じことなのだろうと思っている。
何かが上手くいっている人は、それと丁度釣り合う分だけ、何かについては上手くいっていない。逆に、何かがダメな時は、それと同じ分、他の何かは順調にいっている。
そのバランスは、目に見えるものだけでなく、たとえば身体や精神の健康のような、目には見えないものも含まれているから、とても気づきにくいのだと思う。
もし、すべてが上手くいっているように見えるとしたら、それは危険な兆候かもしれず、他ならぬ「命」を削っているということかもしれない。
だから、「自分が欲しいもの」を知るだけでなく、「自分が捨ててもいいもの」を知っておくことは、とても大事なことなのだ。
荷物を積みすぎた船は、沈む。
バランスを取るためには、何かを得ようとする前に、先回りをして、みずから何かを捨てていかなければならない。過積載になった時に、積荷を捨てることを惜しむと、船そのものが沈んで、積荷も人命もすべてが失われてしまう。
すべてを上手くいかせようとすることは、結局のところ、一番の下策なのだろうと思う。

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プロフィール

清水 宣晶

清水 宣晶

スケジュール調整サービス「伝助」代表。
インタビューサイトの聞き手として、知人や、縁があってお会いした人たちに聞いたお話しを文章にまとめることをライフワークにしています。
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