イチローの仕事の流儀

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2日の夜に、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、イチロースペシャルが放送されていた。
ものすごく面白かった。
イチローは、メジャーリーグ入りした後の7年間、昼ごはんは必ずカレーを食べているという。それ以外は絶対に食べない。
球場入りすると、独自のウォーミングアップのメニューを寸分たがわずにおこなう。バッターボックスに入るまでの動きから、打球を打つ時の動きまで、毎回同じであるということに徹底的にこだわる。
茶道にしろ弓道にしろ、日本の「道」がどれも徹底してその動作の「型」にこだわるのは、精神を一定の状態に調整するために生み出された方法論であるらしい。
メジャーリーグでトップであり続けることのプレッシャーというのは、並たいていのものではないのだろう。だから、それを抑えて、余計なことを考えなくていいように、体の動作によって精神をコントロールするのだろうと思う。
茂木健一郎さんは、そのことについて、「脳の動きというのは、体の動きと連動して影響される部分はとても大きい。体中に行きわたっている神経繊維の数を考えれば、それは当然のことです。」と言っていた。
イチローの言動を見ていると、ほとんどパラノイアといっていいほどの完璧主義や自負心が満ちていて、どこに地雷があっていつキレるかわからない怖さがあるので、イチローにインタビューをするというのも、かなり気をつかうことなんだろう。
そういうことも含めて、やはり非凡な人であると思うし、普通の人には想像も及ばない高みを目指している人なのだということが伝わってくる番組だった。
【名言】
「毎年フォームを変え続けていて、今の自分が過去の自分を見返してみると『よく、あれで打てたな』って思うんです。」
「野球は、ほんのちょっとでも自分のベストのタイミングからずれるとギリギリでアウトになるように出来ている。いったい誰がこんなに上手く、野球というゲームを作ったのかと思う。」
「僕は、ホームランは、打とうと思えば打てるんです。だから、ここぞという時は狙っていってます。それは、僕の中では遊びなんです。」
■「プロフェッショナル 仕事の流儀」イチロースペシャル
再放送:1月9日(水)午後4:45~午後6:00[BS2]
http://www.nhk.or.jp/professional/