浮かぶために沈む

ある日、おもいっきり寝坊をして、その後も一日コタツで横になったりして、とにかく一日中何もしない、何も考えなくていい、という日を作ってみた。
仕事のメールのことも忘れて、部屋でじっと体を横たえて、意図的に何もしない、ということをやり続けた。
海の中にゆっくりと沈んでいき、海底に触れた後、またゆっくりと浮かび上がるような感覚を感じた。
その後には、心の中から澱が抜けていったような気がして、ものすごく動き出したい気分になった。
浮かぶためには、いっぺん沈めるところまで沈んでみるに限ると思った。