絶望に効くクスリ

絶望に効くクスリ 4―ONE ON ONE (4)
絶望に効くクスリ 4
(山田玲司/小学館)
【コメント】
山田玲司は、不器用な人だと思う。いつまで経っても絵はそれほど上手くならないし、インタビューも、あまり上手に話しを聞きだせるようなキャラクターとは思えない。
でも、その分子供のような純粋さがあるし、山田玲司にしか出せない味というのが、ものすごくある。そういうマンガ家が各界の著名人と語った対談集。
インタビュー相手のカテゴリーは様々だけれども、それぞれの人の描きかたがとても独特で、それでいてポジティブで、本当に元気がもらえることが多い。
糸井重里とのインタビューの中にあった、「すべての人の中に尊敬する要素を見つける力」というのは、山田玲司に関する最も特徴的な美点であると思う。
【名言】
「可能性があるところには、必ず種がまかれちゃうんですよ。みんながいろいろなことをヨーイ・ドンで始めて、負けてもいいんだよ。「あれは違うな」って思わせるために俺はいる・・ってのでもいいしね。ある意味では・・みんなが他人の犠牲でもいいんです。」(p.23)