午前3時の無法地帯


午前3時の無法地帯(全3巻)(ねむようこ/祥伝社)

面白かった。
このところ、「ワーキングピュア」「Real Clothes」と、働く現場の雰囲気を女性の視点からとても見事に描いている作品に出会うことが多かったけれど、この作品も、「専門大卒のイラストレーターが、パチンコ店専門の販促物制作会社に入社したら」というシチュエーションが、とても上手く表現されていると思った。
作者自身、実際に同じような会社に勤めていた経験があるらしく、それで雰囲気がよく伝わってくるのだと思う。これが初めての単行本ということにも驚く。
勤務条件の厳しい職場の話しではあるけれど、「ハチミツとクローバー」っぽい、和やかなテイストが基本になっているので、ツラくならないのがいい。全3巻で、3巻目から急に展開が速くなって、ちょっとムリヤリ終わらせてしまったような慌しさはあったけれど、ゆるく続いていくよりは、こちらのほうが良いと思う。表紙をよく見ると、微妙にメタリックな色が入っていて、それがとてもキレイだった。
【名言】
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みんなも・・思ってたのかな・・
『仕事 ナメんなよ』(1巻p.80)
私が入社して、真野さんが辞めて、新しい人が来る。
会社はまるで細胞を入れ替え続ける生き物みたい。(3巻p.146)