» 2004 » 10月のブログ記事

自分で物を作っていない人間が、
人の作品を批評するのというのは美しくない。
人の作品を批評しないのは模範的な態度だ。
しかし、それだけでは新しいものは生まれない。
自分自身が物を作りつつ、
「自分はこう思うのだが、あなたはどう思うか?」
と、刀と刀を交えた他流試合をおこなうことで、
新しいものは生まれる。
オレはその刺激こそが、物を作るための
大きなモチベーションなのだと思っている。

それほど強く伝えたいメッセージは自分の中にはないのだと思っていた。
しかし冷静に考えてみると、メッセージは数多く自分の中に埋もれている。
それを掘り出す過程で挫折してしまうのは、それが知識の断片ばかりで
全体としてまとまった形を成すことがないからだ。
必要なパーツは揃っている。
一つ一つを体系化してゆけば、いくつものメッセージが完成するはずだ。
それは無数の化石から恐竜の骨格を復元するような、根気のいる作業だけれど、
これからの自分に必要なのは、その根気と集中力だと思っている。

手塚治虫は、その昔、
「アイデアは山ほどあるが、描くスピードがそれに追いつかない」
と言っていたという。
しかしきっと手塚治虫は、どれだけ描くスピードが速く
なったとしても、すべてのアイデアを描ききってしまうことは
ついになかっただろう。
描くうちに、新しいアイデアは更にどんどん出てくるものだろうと
思うからだ。
頭で考えているヒマがあったら、とにかく体を動かすことだ。
自分の場合でいえば、一つでも多くのプログラムを形にすること。
朝から晩まで自分の体を動かし続けて、その末に初めてわかることがきっとある。

この時代、この場所に生まれたという
変えようのない不自由を、
誰もが最初の最初から持っている。
しかし
その中で、どこまでのことが出来るのか。
それに関しては、
完全にそれぞれの自由にまかせられている。

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