» 2005 » 10月のブログ記事
現在開発中のシステムのプロジェクトメンバーで、熱海までミーティングをしに行く。
しかし、旅館につくなり、露天風呂→食事→麻雀という流れになり、ミーティングの入り込む余地なし。
翌朝起きた後、露天風呂→食事→おみやげ購入という流れになり、ミーティングの入り込む余地なし。
(その後、熱海駅前のカラオケボックスで真面目にミーティングをしました。)

今週、「夢ある」のスタッフ同士で「キャリアデザイン」のワークをやる。
それに向けてあらかじめ出された宿題をやっているのだけれど、これが難しい。
「どうしたら、自分のことをもっともっと好きなりますか?」とか、
「人生をおくる上でのこだわりは何ですか?」とか、そういう問いに答えていく。
一番悩んだのは、「なりたい自分をイメージしてみてください。無限の機会、時間、健康、経済的な自由を持っていたとしたら、人生をどのように過ごしますか?」という質問。
思い浮かばない。
でも、これはとても重要な問いだと思った。
イメージ出来ないものは、実現するはずがない。
答えを考えるのは難しいし、わからないから保留にしたい質問ばかりだったけれど、こういうことに正面から取り組むチャンスはなかなかあるものじゃない。
この機会に、じっくり考えてみたいと思ってる。


愛と幻想のファシズム〈上〉〈下〉 (村上龍/講談社)
【コメント】
民主主義の日本の中に、もし一人のカリスマがあらわれて専制的に政治を支配しようとしたらどうなるか。サバイバル術のエキスパートである鈴原冬ニは、政治結社「狩猟社」を立ち上げて、ブレーンとなる人材を集め、マスコミによる宣伝を巧みに使って圧倒的な民衆の支持を得ていく。
ヒトラーやムッソリーニの出現する背景としてあったような世界恐慌や経済の衰退が起こったとしたら、そこに民衆の待望するカリスマさえ現れれば、ナチスと似たファシズムが日本にも起こる可能性はある。
この本が出たのは1987年。そのバブル期の中で、バブル崩壊後の日本の姿を冷静に見通した作品を書いているというのはすごい。ここで描かれている日本は、これから先の将来にこそ現実になるかもしれない。
これほどスケールの大きいフィクションにも関わらず、リアリティを失っていないというのは、そのベースとなっている、人間を「動物の一種として」考察した世界観に説得力があるからだと思う。
映画以上の臨場感と爽快感がある小説。
【名言】
猿は本来ならば増えすぎて滅ぶのだが、ポピュレーション調節に三つのことが作用した。一つは病気だ。猿ほど多くの病気にかかる動物はいない。二つ目は、子殺しだ。新しいリーダーが、以前のリーダーの赤ん坊を殺すのだ。三つ目は、殺し合いだ。人間は猿から進化したのだから、強者の条件はそれだけで充分なのだ。すなわち、子供の頃殺されずに済んだという運、病気に打ち勝つからだ、殺し合いに生き残る力、その三つがないものは弱者なのだ。(p.213)
グリズリーは地面から足が離れることがないのだ。二本足で立ち上がり歩行する必要も、全身の毛を失う必要も、無期限の発情の必要も、種内で殺し合う必要もない。家族も社会も国家もいらない。それは完璧に科学的だと俺は思う。宇宙のすべてに対して何ら疑問を持たないグリズリーはどれほどすごい宗教家よりも完璧な存在なのだ。(p.353)
基本的には僕は平均的な日本人だ。目の前で親兄弟が外国の軍隊に殺されるのを見たわけじゃないし、そういう先祖もいない、母や姉や恋人が混血児を産んだというわけでもない、要するに侵略を受けていない、数千年の歴史があるのに、武力占領や混血の体験がないなんて国は他にはないからね、天皇制を含めたすべての日本的問題はそこに帰結するんだ。(p.481)
親友のさやちゃんは、同じマンションに住んでいるので、時々エレベーターの中でバッタリと出会ったりする。
今日は、娘のハルちゃんを保育園に迎えに行く途中だという時に出会ったので、一緒に保育園までついていった。
お母さんの姿を見つけた途端、ハルちゃんが駆けよってくる。
日々、言葉を覚えていったり表情が豊かになったりと、成長しているのが傍目から見ていてもわかって嬉しい。
さやちゃんは、「私には夢がある」という会社で、講演会や、社会人向けの学校を主催していて、これまで数え切れないほどたくさんの人に元気を与えている人です。

神様はいますか? (田口ランディ・新潮社)
【コメント】
「人生は生きるに値しますか?」「愛とは何ですか?」など、哲学的な命題ばかりを集めて、それに作者が答える形で書かれたエッセイだけれども、どのテーマをとっても、その回答が面白い。
テーマは形而上のものであっても、それに対する作者の考え方は空論ではなく、現実に根付いた経験と、それを元に地道に積み上げた論理から生まれていることがわかる。
感覚的な事柄に対して感覚で答えているのではなく、ロジックで答えていて、その主張はとても明瞭で、理路整然としている。
難しいテーマであったとしても、慎重に一つずつ考えを進めていけば、たとえ学者でなくとも、その人なりの結論に間違いなくたどり着ける。「考える」ということは本当に面白いことだいうことを教えてくれる本だった。
【名言】
人間関係において自分が勝手に努力して、疲れて、そして相手を憎み出すというのは、私がずいぶんと繰り返してきた過ちだ。私は他者を「話せばわかる」と思っており、その点においてまったく傲慢な人間だったのだ。(p.57)
