音楽を聴く時は、気に入っている曲だけをずっとローテーションで聴くことが多いので、アルバムに入っている曲で、買った最初の頃に印象に残らなかった曲などは、その後ずっと聴かずに無視してしまっていることが多い。
たまに、アルバム全部を通して聴き直してみたりすると、前にはまったくいいと思わなかった曲が、突然ひっかかってきて、今度はその曲ばっかり聴くようになったりする。
最近、その良さに初めて気づいたのは、ミスチルの「HOME」というアルバムの「Another Story」という曲だった。昔はまったくスルーしていたのだけれど。
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SUPERMARKET FANTASY(Mr.children)
ミスチルは、ニューアルバムを出すたび、毎回毎回コンセプトをリニューアルしつつも、常にそのコンセプトにぴったりと合った、素晴らしい曲を入れてくる。
今回のアルバムも、すごく良かった。
特に好きだったのは3曲。
「HANABI」
「花の匂い」
「羊、吠える」
全体がセンチメンタリズムに満ちていて、「哀」色で彩られている。
その頂点にあるのが「花の匂い」という曲で、どんなレクイエムよりも心が鎮まる、哀しくも癒される曲だった。

終わりなき旅(mr.children)
この曲を初めて聴いたのは、まだこの曲が発売される前に、偶然、インターネット上に落ちていた音源を拾ったのがきっかけだった。
たぶん、ラジオで限定的に放送されたものを録音したものか、それか、スタジオ録音でのデモ音源が流出したものだったのかもしれない。
この時期、ミスチルは活動を休止していて、解散するのではないかと噂されていた頃で、ミスチルの新しい曲を聴くのはかなり久しぶりのことだった。
その時ネットで拾った音源はどこかにいってしまったので、もう聴くことが出来ないのだけれど、その時の曲は、のちにCDで発売されたバージョンとは微妙に違っていた。
バイオリンのソロからフェードインしてイントロが始まった後、桜井さんの歌が淡々とかぶさる。その声は、CD版のものよりも静かで、つぶやくような声で、形容しがたい迫力があった。
その歌を初めて聴いた時は、こんなにも美しい歌が存在するのか、という驚きで、全身に鳥肌がたった。
音楽を聴いて、そこまでの感動をおぼえたのは、初めてのことで、その日、何度も何度も繰り返し聴き続けた。
その時に会社を辞めることを決めて、次の日、上司に辞意を伝えた。
会社を辞めるということは、その前から考えていたことではあったので、この曲に出会ったことがすべての理由ではないけれども、最後に背中を押してくれたのは、確かにこの曲だった。
他のタイミングで聴いていたら、そこまでの感動はなかったかもしれない。このタイミングで出会わなかったら、そのまま、辞めるきっかけを失って、ずっと仕事を続けていたかもしれない。
そういう仮定に意味がないことはわかっているのだけれど、人生を変えた一曲というものがあるとしたら、自分は迷わずにこの曲を挙げるだろう。
ミスチルの桜井和寿が、B’zの「今夜月の見える丘に」を歌っている映像がある。感動的なスゴさだ。
稲葉浩志も、日本が誇る屈指のボーカリストと思うのだけれど、この桜井さんの歌った曲はさらに驚異的な上手さで、「手をつないだら・・」以降の部分は、原曲を超えて、完全に自分自身の曲にしてしまっている。本当に天才的だと思う。

クラシック ベスト103 オン・ムービー
最近は、気に入った曲はアルバムではなく、1曲単位でApple Music Storeからダウンロードして買うことが多くなったので、CDを買うことはもちろん、TSUTAYAでCDを借りることもあまりなくなった。
1曲単位で買えるというのはオンライン購入の大きな強みだけれど、TSUTAYAで借りたほうが圧倒的にお得なものがある。「ベスト盤」のように、複数のCDがセットになっている商品だ。TSUTAYAは、CD何枚組みだろうと一つのアルバムとして扱うので、レンタルの値段は変わらない。
中でも、クラシックは著作権が切れているので作りやすいためか、多くの種類のベスト盤が発売されている。これはTSUTAYAを利用しない手はない。
この「クラシック ベスト103 オン・ムービー」は、7枚組のCDに、数々の名作映画で使われていたクラシック音楽103曲が、映画の解説つきで一つのパッケージに凝縮されている。
これで1週間レンタル300円というコストパフォーマンスにはびっくりする。

ULTRA BLUE
宇多田ヒカルの最新アルバム。
宇多田ヒカルの曲は、基本的に物悲しい。明るくアップテンポな曲もたくさんあるけれども、そういう曲も含めて、総じてどこかしら歌詞に「もののあわれ」の雰囲気が漂っている。
宇多田ヒカルの歌の中には、音を伸ばす時に、半音までもいかないような微妙な音程の変化が入ることがよくあり、その揺れがたまらなく良い。
言葉の発声のタイミングが、「ここで来るかな」と思う場所よりもほんのちょっとだけズレるような所がたくさんある。天才的だと思う。
テレビに出演した時の彼女の様子を見て、会話を聞いていると、どこか他の人とのテンポや感覚のズレと違和感を感じる。
でも、それを見るにつけ、「やっぱり本当のアーティストなんだなあ」と思ってしまう。
今回のアルバムで好きな曲
「Making Love」
「日曜の朝」
「Keep Tryin’」
