三四郎池

 
本郷を散歩中、東大のキャンパスの中を通っていたら、昔のままの自然が手つかずで残ったような一角に入り込んだ。
整備された公園のようなものと違って、その一部分だけが、時代の流れから取り残されたかのように林の状態で存在していて、ものすごく雰囲気のいい場所だった。
 
その林の奥には、広い池がある。これもまた、とても素朴で美しくて、柵や看板のような無粋なものも何もない。公園の池だったらきっとこのようにはいかず、治外にある大学のキャンパスの中だから、あまり手を加えないままの姿をとどめているのだろうと思う。
都心の中で、そこから何時間も移動したかのような自然にいきなり入り込んだということにびっくりした。