野外にテントを張って泊まる、ということをやりたいと思っていた。
それも、山奥とかではなく、近所の都心で気軽にテント泊が出来れば最高だ。
けれども、装備をまったく持っていないし、キャンプのやり方もよくわからないので、山のエキスパート、もりりんに声をかけて一緒につきあってもらうことにした。
「家のすぐ近くに多摩川があるから、俺もいつかやってみたいと思っていたんだよ」と快く乗ってくれた。
厳密には、河川敷に勝手にテント張っちゃダメ、という意見もあると思うのですが、一泊だけのテント仮住まいですので、どうか寛大な目でご覧ください。
多摩川河川敷でキャンプ
今回、テントや寝袋やヘッドライトや食料など、すべてをもりりんが準備してくれていた。
僕はほぼ手ぶらで、上着もなくカットソー一枚で現れたのを見て「それはさすがに寒いだろ」とフリースやウィンドブレーカーまで用意をしてくれた。
必要なアイテムが過不足なくきっちりとバックパックに収められていて、その手際の良さは達人としか言いようがない。
ちょうどいい広さの芝生のスペースを見つけ、テントを組み上げていく。
ベースキャンプ完成。
川原に出て、飯盒で米を炊く。
こういうのがやりたかった。
本当に上手に、良い加減に蒸らして、ほんのすこしだけ焦げた米が炊けた。
レトルトのカレーを一緒に温める。
アウトドアで食べるというだけで、めちゃくちゃ美味い。
もりりんが今までに食べたもので一番旨かったものは、子どもの頃に利根川沿いで作って食べたサッポロ一番だという。
こういうシチュエーションでじっくりと話しをするというのが、すごく楽しい。
ゆきが来て、差し入れのキュウリを持ってきてくれた。
多摩川の対岸に見える景色が美しい。
テントの中に場所を移動する。
テントの入口を開けて、そこから見える月がまた美しかった。
「じゃあそろそろ寝るか」と言って、1分後には眠っていたもりりん。
あくる朝。
早朝から、ランニングをする人や、ゴルフの練習をする人、少年野球のグラウンドを整備する人、などたくさんの人が動き出している。
朝ごはんにはサッポロ一番。
トッピングの材料があらかじめミックスされて、パッキングされている用意の良さ。
これも、野外で食べることで美味しさが数段増している。
ただ、座って話しをしたり、インスタントラーメンを食べるだけでも、アウトドアでのテント泊にすると、まるっきりいつもとは違う体験になって、やたらと楽しい。
次回は、城南島海浜公園のような、都心のキャンプ場を予約してテント泊をしてみたい。