イギリス南西部に、ダートムーアという巨大な国立公園がある。広さ770k㎡で、東京23区の1.5倍あるというのだから、普通の公園とはスケールからして違う。
見渡す限りどこまでも広がる荒野で、「公園」ということからイメージされるような緑あふれる場所ではなく、ごつごつした岩肌とヒースが目だつ、なんともいえずユニークな場所だ。
とにかく変わった眺めで、荒涼とした大地の中に、羊や馬や奇岩があちこち点在している。天気が変わりやすく、晴れたかと思えば次の瞬間には霧雨が降ったり、あたり一面濃霧に包まれたり、その激しさも普通じゃない。
「危険地帯」というのがそこら中にあって、下手に足を踏み入れると抜け出せないような底なし沼も普通にあるらしい。
それでも、このダートムーアにいるとすごくワクワクしてくるのは、人の手で整備されていない自然に入り込むことが出来る場所だからだろう。まったく予想もつかなかった光景をみせてくれる、こういう場所は、日常からワープする遊び場としては申し分ないところだと思う。