自分が何を好きかは、それを好きだと思うだけでは本当かわからない。
それを実際にやっている、ということでも、好きだかどうかわからない。
長く続いた時に初めて、それが好きだということがわかる。
それがたまたま他の人の役にも立つようなことであれば、好きなことが仕事になる、という幸運なシチュエーションになることもある。
けれども、好きかどうかと、そのことで金が稼げるかどうかというのはまったく別のことなので、切り離して考えないといけない。
人は、「好きなこと」を、今やっている仕事とムリヤリ結びつけようとしたり、高尚なミッションと結びつけようとしがちだけれども、そういう探し方では、本当に好きなことというのは見つからない。
人に理解されやすいというだけの、見せかけの「好きなこと」になる。
本当に好きなことというのは、それに生産性がなかろうが、時間がなかろうが、後ろ指をさされようが、どうしてもやってしまうようなもののことだ。
自分が何が好きなのかわからない時は、過去を見渡せば、今まで自分が積み重ねてきた行動の軌跡が、自分が何を好きであるのかを明確に教えてくれる。
言葉にはウソがあるけれども、行動にはウソはない。
好きじゃないことというのは、決して続けられないようになっているからだ。