2023年3月24日におこなわれた、文部科学省の審議会に提出された安宅和人さんの資料、クオリティーがすごい上にわかりやすい。
2023年3月下旬時点のAIの現状と、蓋然性が高い未来予測までも含んでいて、必見の内容と思う。
200ページ超の資料の中から、とくに重要と思った内容を厳選して抜き出した。
レイ・カーツワイルの「Singularity is near(シンギュラリティは近い)」という言葉はすでに過去だという。
「singularity is hear」、今まさに現在進行系で起こりつつある。これは痺れる。
線形ではなく指数関数的に成長するものは、人間の頭の理解では追いつかない。昨日は使い物にならなかったレベルのものが、今朝目覚めた時には遥か彼方のレベルまで成長していたということが余裕で起こる。
その瞬間は、明日のことかもしれない、今日かもしれない。
進化したAIを使うためには、人間の側が幅広い基礎知識を持って、その方向性や真偽を確かめられる必要がある。
それをできる人間だけがAIを利用することができるが、今までの常識を超えるぐらいに深く広い教養が求められることになる。
AI自身にもアシストされながら、限られた時間の中でどこまで効率的に学習をブーストできるか。そういう勝負になってくる。
AIは敵ではない。いかに使いこなして味方につけるか。
過去に必要だった知識の丸暗記はAIが圧倒的に得意な分野である以上、まったく役に立たない。
学ぶべき内容を一からすべてひっくり返す必要がある。
「いままでのクラスにうまく収まらない、外れ値的な子こそが宝」。
この意識がすべての小学校に浸透してほしい。
イノベーションのもとになる革新的な思考や価値観を持つ子がはじき出されて潰されてしまっては、あまりにも悲しい。