昨日、銀座で開催されていた、幡野広志さん(@hatanohiroshi)の写真展「優しい写真」の最終日に行ってきた。
小さいギャラリーの中に、 お子さんの優くんが生まれた時から最近までの写真が、時系列順に、ところどころナレーションが入りながら、並べられている。
一番印象的だった写真は、 落ち葉の中で、優くんとお母さんが転がって遊んでいる写真だ。
写真の下には、
『数日前、ぼくのからだにガンがあることがわかった。落ち葉まみれになってあそぶ二人が、ぼくのいない世界で生きているように感じた』というコメントが添えられていた。
涙が出てきた。
僕は、子どもたちが言うことをきかなかったり、わがままを言ったりで、自分が怒りそうになるとき、ときどき想像することがある。
「自分は、本当はもう死んでいて、今日はたった一日だけ、この世に戻ってくることが許されて、現世の人たちと一緒に過ごすことを許されているのだ」と。
そう考えると、たいがいのことは、どうでもよくなる。
この、今一緒に、奇跡的に時間を過ごせていることのかけがえのなさを考えれば、些細なことで腹を立てたりしている場合ではない。
問題は、その気持ちをいつも心の片隅に留めておくことが出来るかどうかだ。
僕は、今日見た写真と、幡野さんの言葉を忘れないようにしたい。