セント・マイケルズ・マウント


ランズ・エンドの少し手前にある、ロンドンからの長距離電車の終着駅であるペンザンス。そこから東に5kmくらいの距離のところにある小島に、小さな僧院が立っている。
 
普段は島なので、舟でないと渡れないのだけれど、潮が引いている時には、浅瀬の部分に一本の道が出来て、島まで歩いて渡れるような地形になっている。
この立地条件はどこかに似ていると思ったら、フランスのモン・サン・ミッシェルによく似ている。そういえば、モン・サン・ミッシェルを英語読みにするとセント・マイケルズ・マウントになるし、どちらも聖ミカエルを祀った修道院という共通点がある。
 
島の対岸の町であるマラザイアンは、ブリテン島最古の町の一つなのだという。着いた時は午前10時半頃。この日の満潮時が16時34分で、干潮時が10時47分だったので、ちょうど、最も潮が引いている時間帯だった。陸地になった部分には石畳の道が続いていて、歩いて渡っていくのに支障ない状態になっていた。
 
修道院が開いているのは、オフシーズンでは火曜日と金曜日だけで、行った時には残念ながら入ることが出来なかった。島自体はとても小さなところで、島の入口に庭園と墓地と乳牛舎といくつかの建物があるのみだった。
 
墓地の入口のアーチに立っていた、小さな聖ミカエルの像。竜と闘うための剣と楯を持っている。この、半ば陸地と隔絶した土地は、とても幻想的な雰囲気に満ちている場所だと思った。