式根島

 
式根島の形は、ちょっと北海道に似ている。
太平洋のど真ん中にあるにもかかわらず、波は激しくなく穏やかで、海水浴をするのにはすごくいいところだった。釣りにも適したスポットらしく、地図の上でもあちこちに釣り場のマークがあった。
 
 
深い緑の中に、原色の赤やオレンジのハイビスカスの花が、よく映えている。
店や宿やビーチは、島の東半分に集中していて、自転車に乗ると、主要な場所だけなら、ひととおり巡るのに1時間ぐらいあればまわれてしまう。勾配のアップダウンは激しいけれど、距離はあまり遠くない。
レンタサイクルには、電動アシストのものやスクーターもあるので、そういう利器を使えばかなり快適だと思う。
 
島の東端にある、高森観音。漁船の航海の安全を祈って建てられた石碑があり、急な石段を頂上まで登りきると、野伏港の桟橋や、島の海岸が一望出来る。
でも、この場所は、やたらと蚊が多かった。気を抜くとすぐ、体のどこかしらに蚊がとまっている。
 
島の南にある「松が下雅湯」は、海のすぐ横に湧いていて塩辛い。
道の途中にいきなり更衣室と温泉がポンと置かれているような感じで、無料でいつでも入ることが出来る。まわりには何も明かりがなく、夜に行って空を見上げると、絵に描いたような、という感じの、ものすごい数の星が見えた。湯は熱くないので、どれだけでも浸かってられるというところもいい。