不思議な少年

不思議な少年 6 (6) (モーニングKC)
不思議な少年(山下和美/講談社)

※2008年2月現在、6巻まで発売中
「不思議な少年」の6巻が出た。
この物語は、スケールがでかい。そのスケールの大きさは「火の鳥」に匹敵するほどで、これだけの話しを描くとなると、並大抵の世界観では、どこかで破綻して失速してしまうものだと思うのだけれど、この作品の出来は素晴らしい。
話しの舞台や年代は多岐にわたっていて、それぞれが1話か2話程度で完結する、短編集のような形になっている。
永遠の命を持つところや、どの時代のどの場所にも自由に現れるところも、火の鳥に似ているけれど、人間の少年の姿をしているために、神のような雰囲気はない。
不思議な力をいくつか持ってはいても、基本的には傍観者としてのスタンスを貫いていて、人間の歴史に不必要に干渉することもない。
その点、主人公であるこの少年はとてもさっぱりとしているのだけれど、そのために余計に、人の宿命や業が、客観的な視点で描かれていて、その一歩ひいたクールさがこの作品の大きな特徴になっている。
隔月刊の別冊モーニングに連載されているので、刊行ペースは1年に1冊ほど。もっと早く続きが読みたいと思ってしまうけれど、週刊連載ペースでこれだけのクオリティを保つことは難しいだろうから、拙速で内容が粗くなってしまうよりも、今のペースでも、じっくりと長く続けていってほしいと思う作品だ。

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