においを感じるのは、においを発している物体から飛んでくる粒子が、鼻の嗅覚細胞に反応するからであるという。
においを感じないから、その物体からは何も飛んでいないということではなく、「あらゆる物から粒子は飛んでいるのだけれども、その中に嗅覚細胞に反応する粒子としない粒子がある」ということだ。
そう考えると、たまたまにおいを感知しない粒子が大半であるというだけで、普段、自分の近くにいるあらゆる物体や生き物から飛んでいる粒子は、自分の体内に取り込まれていることになる。
だから、においという形で感知されなくても、脳の中では、その粒子から、何かの情報を受け取っている可能性は十分にある。
予感とか第一印象とかが割りと正確に当たるのは、そういう形で無意識のうちに受け取った情報がベースにあるからなのかも知れない。