「世界飛び地領土研究会」というサイトがある。
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Lake/2917/
ものすごく面白い。
旧東パキスタン(バングラデシュ)や、旧東西ベルリンのように、大きな領土の飛び地は、世界中の注目も集まるし、政治的にも大きな意味もあるからきちんと報道もされる。
しかし、小規模であるために世の中にまったく知られていない飛び地は、世界中に相当たくさんあるらしい。
その、飛び地になるまでのいきさつは、かなりいい加減でびっくりするような話しばかりだ。その多くは、帝国主義時代の係争に由来するもので、バングラデシュとインドの間だけでも、小さな飛び地が200箇所以上あるという。
インドにある、旧フランス領ポンディシェリーの国境線のむちゃくちゃさもスゴい。インドはイギリスの植民地だったけれども、その中でもあちこちにフランスが領土を持っていた場所があり、その係争が激しかった場所は、国境線もぐちゃぐちゃになる。
色々な飛び地の歴史をみると、イギリスというのは帝国主義時代に、世界中に様々な爪あとを残した国だというのがわかる。そのやり方はまさに「腹黒紳士」というべきで、子どもがダダをこねたような、やりたい放題ぶりだ。
このサイトで紹介されている飛び地は、世界史の教科書には決して載らない国ばかりだけれども、その背景の歴史には、教科書の内容以上に学ぶものがある。素晴らしい着眼点のサイトだと思う。