混ざり合う流れ

コーヒーに牛乳を入れると、かき混ぜなくても、それは徐々に混ざり合っていき、ある程度の時間が経過した後は均一な色になる。全体的には、分離した状態→混ざった状態、という流れではあるけれど、それは完全な一方通行というわけではない。
逆に、混ざった状態→分離した状態、という動きになっている部分も、中にはある。ただ、分離に進む確率よりも、混合に進む確率のほうが高いので、全体としては、ほぼ確実な割合で、混ざり合う方向に状態は移行する。
こういう現象は、世の多くのことに当てはまるのだと思う。人種や国籍も、ほぼ確実な割合で、混ざり合ってゆく。短期的に、東西問題や、宗教問題のような対立が発生するとしても、それは、コーヒーと牛乳が少しずつ混ざり合う時のような、過渡期の状態なのだと思う。対立軸というのは、長期的には必ず減っていくということだ。
物理学において、現在の大きなテーマは、重力、電磁気力など4つの「力」の統合で、これはまだ達成されていないけれども、将来必ず解決されるテーマだと思う。
人の関係という点でも、長い時間が過ぎれば、確実に統合に進むはずだ。それは、自分が生きているうちには到底到達出来ない、はるか先の時間においての出来事ではあるけれど、その大きな流れの中には、今の自分もいるのだろうと思っている。