KA

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とても演劇的な舞台だと思った。
言葉はまったく発せられることがないのだけれど、見ているだけでどういう場面かが想像出来るようになっていて、ストーリーがわかりやすい。
道化役も不在で、しかも明確な物語があるというのは、シルク・ドゥ・ソレイユの舞台では珍しいパターンだと思う。
オリエンタルな雰囲気のある衣装や動きが基本になっていて、集団での戦いや、決闘のアクションが多く、すべてのシーンが活気にあふれている。
音楽もハードだし、間近で花火が爆発したり、巨大な装置が登場したり、とにかく派手だった。
「KA」の一番の特徴は、ステージそのものが立体的に、自由な方向に動き回ることで、水平だった舞台が垂直になったり、かなり大掛かりな転換の仕方をする。
たった一枚の板が、ある時には断崖絶壁になり、ある時には沼地や砂漠になるというダイナミックな変化が、見ていてものすごく面白かった。
ストーリーのわかりやすさの点でも、演出の壮大さの点でも、誰もが楽しめる、王道のエンターテイメントと呼ぶにふさわしい舞台だと思う。
 
場所:MGMホテル
時間:19:00、21:30
休演日:日、月