SUPERCELLが開発している「クラッシュ・ロワイヤル(以下、クラロワ)」というスマホゲームをご存知でしょうか。
リリースから3年以上経っているタイトルですが、おくればせながら、友人にすすめられて遊び始めてから1ヶ月ちょっと経ちました。
やってみた感想として、これは、かなりよく作り込まれた、めちゃくちゃ面白い、完成度の高いゲームと思いました。
なにか面白いゲームはないかな?と探している方に向けて、クラロワの魅力をお伝えしたいと思います。
戦略と反射神経が重要
クラロワは、自陣のタワーを守りつつ、相手のタワーを攻めて倒す、という「タワーディフェンス」型のゲームです。
お互いが8枚のカードを用意してリアルタイムに出し合う、「トレーディングカード」「リアルタイムストラテジー」といった要素もあります。
ゲームの戦略性を生み出すための基本的な要素として、ユニット同士にはじゃんけんのような「三すくみ」の関係があります。
・大型ユニットは小型ユニットの群れに弱い
・小型ユニットの群れは範囲攻撃ユニットに弱い
・範囲攻撃ユニットは大型ユニットに弱い
といったような力関係です。
ごくおおまかな概略を説明しましたが、実際のところは、各ユニットごとに細かい特性があり、どんなユニットにも、「このユニットは得意だが、このユニットは苦手」といった相性があります。
つまり、最強のユニットいうものは存在せず、強弱は、相手のユニットとの相対的な関係で決まってくるわけです。
そして、この特性は、ユニットを複数使ったときにも意味があり、お互いの補完しあって強くなる相性のいい組み合わせもありますし、その逆に、お互いの特性を活かしきれない組み合わせもありえます。
現在、ユニットカードの総数は91枚。そのうちから8枚を選んで「デッキ」を用意するわけなので、その組み合わせは無数にあります。
将棋のように先を読む戦略性が重要でありながら、リアルタイムに対応をしていく反射神経も求められるという、非常に魅力的な作りになっています。
運とスキルの絶妙なバランス
クラロワは、あらかじめ用意した「デッキ」で戦いますが、それがどのような順番で手札として配られるかは運次第です。
そして、自分のデッキと、相手のデッキで、そもそもの相性の良し悪しがありますので、自分のデッキが優位に立てるような相手とマッチングするかどうかにも、運が関わってきます。
しかし、運だけでは決まらないのがクラロワの面白いところで、絶望的なまでの状況でも、プレイヤーの状況判断とスキル次第で、不利な立場を逆転出来るような場面はいくらでもあります。
むしろ、スキルと知識があれば、少しぐらいのハンデは簡単に巻き返すことができるのがクラロワというゲームの面白さだといえます。
スキルというのは、状況を見て瞬間的に最適なカードを最適な場所に配置する技術のことで、知識というのは、ユニット同士の相性を熟知しているということです。
それが充分に備わっていれば、運のよしあしなどは簡単に挽回できます。
そして、プレイヤースキルが拮抗している接戦の場合には、最終的には運の勝負になってきます。
お互いの攻め合いが続いて、どちらが優勢かわからないまま延長線にもつれ込んで、最後の最後で紙一重の差で勝利!のような展開が、一番熱い、クラロワの醍醐味と言える試合だと思います。
地球上で最もグローバルな空間
やっていて驚くのは、マルチプレイで対戦する人が、ほんとうにグローバルだということです。
プレイヤー名を見るだけけでも、スペイン語、中国語、韓国語、アラビア語などが入り乱れていてカオスなのですが、プロフィールを見ると、エルサルバドル、ペルー、ベトナム、ロシア、などなどあらゆる国からゲームに参加していることがわかります。
これだけの人々が、国境などまるで関係なく、日々リアルタイムで一緒に遊んでいることを考えると、「クラロワ」の中の世界は地球上で最もグローバルな空間なんじゃないかと思います。
クラロワでは、対戦中にチャットもできるのですが、あらかじめ用意された定型文や、絵文字によるコミュニケーションなので、お互いの母語に関係なく、「よろしく!」「やるな!」「グッドゲーム!」といった内容をやりとりすることができます。
そしてもちろん、人種や性別や年齢などによって区別されることは一切なく、ただお互いのプレイヤースキルによってのみ勝敗が決するという、徹底的にフラットな世界です。
圧倒的な技術力の高さ
そして、感動するのが、開発元であるSUPERCELLの技術力の高さです。
一番度肝を抜かれたのは、他人が今対戦している試合の様子を、リアルタイムで観戦ができるということでした。
これを実現しているというのは、相当な技術と思うのですが、この観戦機能があるおかげで、サッカーや野球の試合を見るのと同じように、プロレベルの戦いを一緒に楽しむことができるという、新しい楽しさがスマホゲームに加わったと思います。
ゲーム対戦は、「e-Sports」という、新時代の競技として認知が広まっていますが、この、リアルタイム観戦機能は、e-Sportsの市場規模が広がるために必須な、キラーコンテンツになると思います。
そして、アップデートの間隔がとても早く、新しいイベントが
頻繁に開催されていて、こういう飽きさせない工夫の積み重ねによって、ユーザーの満足度やロイヤリティーがとても高い雰囲気が感じられます。
驚異のマッチングスピード
オンラインでのマルチプレイゲームで重要な要素は、いかに精度の高いマッチングができるかどうか、という点にかかっています。
自分と同じプレイヤーレベルの相手とマッチングされることや、マッチングまでの待ち時間が少ないこと、など、求められるクオリティーは高いのですが、それを実現するために必要なのは、まず何といっても、プレイヤー人口が多いことです。
しかし、クラロワの場合、マッチングはものすごくスムーズで、24時間いつでも、数秒待てばだいたい自分と同等のレベルの対戦相手が割り振られます。
これは、全世界規模で超多数のプレイヤーがいることはもちろん、それらの対戦をスムーズに処理するためのサーバーなどのインフラが充分に用意されているからで、こういう点でも、クラロワの底力を感じさせられます。
無課金でも楽しめる内容は同じ
クラロワは、基本プレイ無料で、課金をするとカードが増えやすくなる、というスタイルです。
カードが入っている宝箱は、3時間とか8時間待つと開けられるようになっていますが、それを待たずに開けられるようにしたり、お店で宝箱を買ったりといった用途に課金がされます。
しかし、課金でしか買えないカードがあるわけではなく、要するに成長の「時間短縮」をしたい人向けに、課金というルートが用意されている、といったシステムと言っていいと思います。
無課金であっても、遊べる内容にはまったく変わりなく、時間をかければ、課金をしている場合と同様に成長をさせられるというのは良心的な設計ではないかと思います。
まとめ
クラロワを始めてから1ヶ月ちょっと。
トロフィーは3000を超え、アリーナ10まで進みました。
1ヶ月間、常に宝箱が開いているというペースで進めてきましたが、いったんちょっとペースを緩めて、のんびり遊ぼうと思っています。
アリーナ10を区切りと考えたのは、寄付で渡せるカードと受け取れるカードの枚数が最大値になるためです。
この状態なら、バトルをしないような期間があっても、寄付だけはやっておくことで、カードを少しずつ増やしていくことができるかなと思い。
SUPERCELLは、意外なことにフィンランドの会社です。
フィンランドという場所からスタートして、全世界の膨大な数の人を熱狂させるプロダクトを生み出すというのは、今の時代を象徴する姿だなという気がします。
もうちょっとここが改善されればな・・と思う点は、考えてみましたがほとんど無いですね。
キャラデザインのテイストが、日本人の感覚からすると違和感ありますが、世界視点で考えれば、日本のキャラデザインのほうがマイナーと思うので、そこは仕方のないところかなと思います。
クラロワの面白さは、実際にやってみないとなかなか伝わりにくいと思うのと、無課金でも充分に楽しむことができますので、興味を持った方は、試しに遊んでみてはいかがでしょうか。