2021年11月18日(木)にリリースされた「グランサガ」。
対応機種はiOSとAndroidで、PC版やプレステ版は未発売。
順次コンテンツが追加されていくタイプのRPGにしては、メニュー画面の構造などが最初っから完成され過ぎているなと思ったら、韓国で先行リリースがあり、その後バランス調整をおこなった上での日本版リリースらしい。
ビジュアルや音楽の作り込みが素晴らしく、しかも、これだけの緻密なグラフィックとエフェクトが、スマホやタブレットでサクサクと動くというのは、「Unreal」のゲームエンジンの進歩の恩恵もあるだろうけれど、ものスゴいところまで来たと思う。
ゲームシステムの印象としては、FF14が、スマホでもスムーズに進められるように、かなりの操作がタップひとつのフルオートで自動的に進むようになった感じ。
この自動化が、とにかく究極まで突き詰められていて、ほとんどのシナリオ進行は、ボタンをタップすると勝手に次の目的地まで移動してくれて、会話はすべてスキップすることができ、戦闘は放っておけば勝手に敵を討伐して終了してしまう。
なので、自分がプレイしているんだか、単なるプレイ動画を見ているだけなんだか、その区別がもはやわからない。
でも、これだけ複雑に組み上げられたゲームシステムの中に入り込ませようと思えば、そのぐらいに操作の簡易化が必要なんだろうなと思う。
最初っからスマホで複雑な操作を要求されたら、多くの人が最初の部分で離脱してしまう。
「グランサガ」の作り込みが上手いのは、そんな調子で、ストーリーの2章が終わるくらいまで、時間にすると3時間くらいは、誰でもストレスなくするするとゲームが進行して、レベルも勝手に上がっていってしまうことだ。
そして、オートで任せて勝ち進められるのはそのあたりまでで、4章にもなると、ボス戦を勝ち抜くためには、きっちりと自キャラを成長させたり、シビアなアクションを身に着ける必要が出てくる。
さらに、その先に進むためには、SSRといわれる最高レアの武器やカードを大量に集めて合成する必要があり、こうなってくると、地道に何年もプレイをひたすら続けるか、それとも課金でガチャをぶん回すかの二択になってくる。
素晴らしいクオリティーの作品ではあるけれども、自分はこの先、これ以上の金と時間を投下するつもりはなかったので、4章を終わった時点でこのゲームを卒業することにした。
4章のラスボスであるアイシャは強敵と言われていて、実際、このボスを倒すまでに何度も試行錯誤を繰り返し、キャラを入れ替え、スキルの底上げをおこない、ようやくクリアすることができた。
このあたりの、絶妙な達成感を得られるバランスといい、限られたシンプルな操作性の中での奥深さといい、本当によく出来ている作品だと思った。