百人一首の呪


百人一首の呪(高田崇史/講談社)

「QED(証明終わり)」シリーズの第一作目。
ジャンルとしては、ミステリー小説になっているけれど、内容の割合でいうと、推理小説的な部分はかなりオマケのような扱いになっていて、「百人一首」というものについてのかなり詳しい解説本という印象だった。
ただ、その解説がやたら難解で、さらに、金剛界曼荼羅と胎蔵界曼荼羅の世界が組み合わさって、込み入ったパズルのような複雑さになってくるので、途中から何を言ってるのかまったくよくわからなかった。しかし、藤原定家の偉大さと、百人一首の奥の深さは、この一冊で充分に伝わってくる。
殺人事件などを絡めずに、普通の学術論文として発表しても通用しそうな内容なのだけれど、これだけ硬派なテーマだと、なかなか一般の関心を惹くのは難しいだろうから、推理小説として、とっつきやすくするための味付けはやはり必要だったのだろうと思う。
【名言】
「百人一首における最も大きな謎は、余りにも駄作が多い、ということだろうな」(p.57)
「しかし、おかしいと言えば『百人一首』という名前自体がおかしい」
「そう言われれば、そう・・ですね。『百人百首』ならば解りますけれど・・。一体、何故なんですか?」
「解らないから、謎と呼ぶ」(p.173)

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