ビッグ・オーとの出会い(シェル・シルヴァスタイン/講談社)
「ぼくを探しに」の続編。
前作と同じく、とても想像力をかきたてられる物語で、「かけら」とは一体何なのか、「円」とはどういう状態なのか、については読者一人一人が考えるべき問題になっている。
「かけら」が相手を求めて旅を続ける過程に起こることは、「あるある!」と思うことばかりで、すごく共感するところが多い。
では、放浪の末に、「かけら」はその葛藤に対してどう折り合いをつけていくのか、というところになると、これはかなり意外な展開だった。そして、深く納得する。そう、「かけら」が進むべき道はこういうことだったんだ、と。
文章にすると、おそらくもっとずっと複雑な言葉になってしまう内容が、こうして絵になってみると、とてもシンプルにわかりやすいことに見えるというのは素晴らしい。
【名言】
「欠けたところが多すぎるやつ」
「それにこいつは何もかもまるでわかってない」
「魅力的に飾ってみる」
「でもだめ」
The Missing Piece(水晶堂)