言葉と行動では、行動こそがその人の真意を示すものだと、少し前まで思っていた。
言葉では何とでも言えるけれども、行動は嘘をつかない、と。
その考えが、最近ちょっと変わったきた。
言葉は何とでも言えるものではない。あらかじめ用意された言葉を読み上げるのでない限りは。
逆に、行動では短期的には自分の意思に反することを行うことが出来たとしても、言葉というのは、その言葉を発した人の内部と密接につながっているから、まったく思っていないことや、その人の中に存在しない考えは、決して口からは出てこないのだと思えてきた。
ふとした言葉や、口グセの中には、その人の思考や価値観がよく表れる。だから、どういう言葉を無意識のうちに発しているかということは、とても重要なことだ。
自分が普段どういう言葉を口にしているかを客観的に意識すると、それは自分の考え方を知る上で、かなり大きな手がかりになるだろうと思う。