かなりオリジナルなテイストの映画だった。
最初から最後まで、ハイテンションのままノンストップで走り抜けるようなスピード感がある。それに加えて、画面の隅々までを埋め尽くすようなゴチャゴチャ感が作り出す「濃さ」が好きかどうかで、この映画の好き嫌いは分かれるだろうと思う。
自分の好みとしては、あまり物がなくてスッキリとした、「かもめ食堂」のような空間のほうが好きなので、その点の趣味はあまり合わなかった。
メインテーマの、感動ストーリーの部分は、子役であるアヤカ・ウイルソンのあどけなさにだいぶ頼っている気はするけれど、かなりストレートな正統派だった。
映画の中に登場する、部屋の装飾や小道具などは、かなり細かいところまでこだわりがあって、その凝りようとサービス精神は相当にスゴいと思う。この世界観の創造は、中島監督以外、他の誰にも真似出来ないだろう。
■パコと魔法の絵本
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