ラスベガスをぶっつぶせ
これはアイデア勝ちの作品だと思う。キャストはあまりパッとしないし、特撮などもまったくなしという低予算映画の雰囲気を醸し出しているのだけれど、それを補って余りあるストーリーの面白さがあった。
ブラックジャックの詳しいルールの説明などは、映画の中ではまったくされておらず、そういうところはすっとばしてノリで楽しむ感じだ。
カードカウンティングの具体的な技術もよくわからなかったけれど、これならMITの学生よりも、フラッシュ暗算をマスターしている日本の小学生のほうが得意なんじゃないかという気がする。
地味な理工系学生が、華やかなラスベガスに突然デビューするという飛躍や、山あり谷ありのジェットコースターのような展開がたまらなくいい。こういう、夢と現実、成功と挫折を両方ともに描いている映画は好みだ。
ラストも、予想を裏切られる結末で、これもまた好みだった。