イチロー 262のメッセージ
(『夢をつかむイチロー262のメッセージ』編集委員会/ぴあ)
【コメント】
イチローのすごさは、野球センスにのみあるのではなく、常に自分を客観視して分析しようとする視点にあるのだと思う。
持って生まれた才能ももちろんあるには違いないけれども、イチローはそれ以上に努力の人だ。成功しても失敗しても、その場限りで終わらせようとせずに、常にそれを元に次に繋げる姿勢を持っているから、今までのその膨大な蓄積が頭と体に残っているのだろう。その熱心さを、イチローは「プロであれば当然」だと言う。そういうクールな思想から紡がれた一言がこの本にはたくさん含まれている。
【名言】
「長く続く強い発見は、凡打をして、その凡打の理由がわかったときなのです。」(p.28)
「ミスショットの原因は気持ちの中にあると思っていたのです。だけど違っていました。技術によるものでした。」(p.57)
「どんな状況でも、自分のパフォーマンスをしなくちゃいけません。どんな状況でも、一定のラインをクリアするのがプロですから」(p.146)
「自分の「形」ができていない状態では、いろいろなことを感じられません。」(p.180)