ブラジルに行ったのは、90%までが、シルク・ドゥ・ソレイユの「QUIDAM」の公演を観たいという動機からだった。
シルク・ドゥ・ソレイユの演目には、常設の会場を持った固定型のものと、世界中を巡業してまわる移動型のものがあり、「QUIDAM」は世界各国をまわるタイプの演目になっている。
公演の内容や舞台装置や流れそのものは、これまでのものと変わらず、圧倒的なクオリティーの高さもそのまま保たれているのだけれど、違うのはやはり観客だった。
ものすごくノリがよく、難しい技を決めた時には、サッカー場のような口笛や歓声が飛び交って、最後には全員がスタンディングオベーションになった。
今回、一番の難関だったのはチケットの予約で、ホームページは全部ポルトガル語。翻訳サイトに単語をコピペして、ちまちまと文章を訳しながら、手探りで入力を進めていき、なんとか決済画面までは行ったものの、入力エラーで受け付けられなかった。
必須項目の中に「RG」という項目があって、ここに有効な数字が入力されないと、申込が受け付けられない。
RGというのは、ブラジル国民全員が持っているID番号で、この国にいると、何をするにもIDカードと番号の提示を求められる。結局、ネットからはブラジル人でないと購入出来ないようになっているらしい。
仕方なく、直接現地に行って、当日券を買うことにしたものの、完売で当日券は販売されていない。
チケット担当の方を呼んでもらい、どんな端の席でもいいということ、いかに「QUIDAM」が素晴らしいかということ、この公演を観るために日本から来たということ、を説くと、予備の席に少し空きがあるということで、その席を販売してもらうことが出来た。
担当の方が理解のある相手で、本当に助かった思いだった。
【過去のQUIDAM】
QUIDAM(ニューキャッスル)