東京アートダイバー

青山ブックセンター本店で隔月開催される、中沢新一氏の講座。
中沢氏の話しを直接聴くのは初めてで、とても面白い話しばかりだった。
初回のゲストは建築家の伊東豊雄氏。
【特に面白かったトピックのメモ】
1)東京という街が持つ無意識
→建物が街を決めているのではなく、土地そのものの記憶が建物を選んでいる。
2)自然は「渦」の形をとる
→自然の場合は数学と違って、A⇒BであってもB⇒Aにはならない。それが量子学でいう非可換ということで、自然は一般的にB⇒A’へと螺旋状に進む形をとる。
3)アートと建築の違い
→建築には施主が必ず存在するが、アートは施主の存在から自由。
4)台中に建築中の、骨のような構造を持つオペラハウス
→石灰質の洞窟のような不思議な形の建物だった。
5)「抽象」には一段階目と二段階目がある
→抽象化の能力が、反自然の存在として誕生した現生人類の最大の特徴。ル・コルビュジエ氏の建築は二段階目に進んでいるから楽しい。
6)世の中は弁証法的に動く
→人間の世界の中の事は、世界の外の事によって決定される。
水晶堂:「アースダイバー」
http://www.aoyamabc.co.jp/20/20_200906/2009_art_diver.html