千年、働いてきました

千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン (角川oneテーマ21)
千年、働いてきました(野村進/角川書店)

日本は、何百年も続いてきた老舗企業の数が、世界でも特別に多い国のだという。こういう、こだわりを持った企業や職人の話しはとても好きだ。日本の老舗企業には、聞いていて驚くような話しがたくさん転がっている。そのエッセンスを集めてまとめたこの本も、とても面白い。「プロジェクトX」と似たようなテーマだけれども、この本は、老舗企業に主に焦点を絞っているので、より、普段はまったく接点がないような小さい会社が実はスゴいことをやっている、という話しに満ちていて、更に面白い。日本という国は色々な点で、世界に類を見ない特殊性を持っている国だということを再認識した本だった。
【名言】
デジタルの温度計で、千度というのはわかるわけです。でも、同じ千度でも、表面の状態を見たとき、非常に青く澄んでいるとか、ちょっとくすんでいるとか、違いがあるんですよ。それを、温度だけで千度だからと管理していると、やっぱりできてくる粉が違います。温度計だけでは管理しきれないものがあるんです。(p.52)
浅香工業の家訓には、「良品は、声なくして人を呼ぶ」という一節がある。品質第一主義を貫いていれば、ことさら宣伝などしなくても顧客はちゃんとついてくれるという意味だ。地味だが、質の高いものづくりをこつこつと積み重ねてきたのは、老舗の製造業に共通する特長である。(p.159)

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