DOG LAW(上條淳士・武論尊/小学館)
久しぶりの、上條淳士の新作。しかも武論尊が原作という、熱すぎるコンビネーション。「北斗の拳」に通じる世紀末的世界観ではあるけれども、上條淳士の手にかかると、それすらもオシャレなテイストになってしまう。
近未来の東京を舞台にした、旧・新宿、新・豊洲、といった街の姿が描かれているけれども、それがあまり現代の風景と変わりばえしていないのが残念。
超法規的組織である「D.O.G」という設定が、ストーリー的にはあまり膨らまなかったために、途中で連載が打ち切りになってしまったものと思われる。
物語よりも、そのセンス全開の絵を眺めるためのイラストレーション集として読むのが、一番楽しい味わい方だと思う。
【名言】
忘れないで、あなたは今日を生き延びて、あの男達3人は生き残る事ができなかった。
あなたの命は救われたけど、今、何処かで誰にも救われない命がある「この世界」を。(p.223)