ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣


ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣(美月あきこ/祥伝社)

興味を惹く、いいタイトルだと思う。
こうすればファーストクラスに乗れます、という話しではなく、ファーストクラスに乗っている人はだいたいこうしていますよ、という話しが中心になっていて、国際線のCAを経験した筆者ならではの、珍しい体験談が色々と挟まれているのが面白い。
ビジネス書としては、書かれている内容は、メモを取ることや、聞いた内容を復唱する、など、一般的な話しが多かったので、あまり新しい発見はなかったのだけれど、ファーストクラスがどういう空間なのか、という説明については、とても具体的でよくわかる話しだった。
【名言】
中国では、挨拶の際に「最近、貴人に会われましたか?」と質問することがあるそうです。貴人とは、学識のある人、徳のある人、富のある人など、知性と人徳があり、オーラにあふれる素敵な人のことです。そうした貴い人は、自分を引き上げてくれる可能性にあふれているといわれています。(p.57)
ファーストクラスのお客様から、こんなことを教えていただきました。
「第一の矢は受けても、第二の矢は受けないように」
たとえば、デパートのバーゲンセールで足を踏まれたとしましょう。「痛い」と感じるのが、第一の矢です。
その後、踏んだ人を睨みつけて「何!」「イライラする!」と怒るのが、第二の矢です。普段の生活では、憤りを感じることも多いでしょう。怒りの感覚を触発されても、余計な感情を起こさないことが「第二の矢を受けない」という意味だそうです。(p.168)