ピタゴラ装置DVDブック
NHK教育の「ピタゴラスイッチ」という番組に「ピタゴラ装置」というコーナーがある。身近にあるものだけで作られた装置の上をビー玉が転がり、様々な仕掛けに動かされながらゴールまでたどり着くという、単純ながら奥が深いコーナーだ。
まるで命を持っているように動き回るビー玉を見ていると、何かの手品を見ているかのように思える。
たった数十秒の短い映像なのに、何故これほどの感動を受けるのかと考えると、この短い映像が撮影される背景に、無数の失敗の積み重ねがあるからだ。
たった一つの成功テイクを撮るために、多くのアイデアと試行錯誤とが何度も何度も繰り返される。それがついには成功し、それまでの苦労が報われる瞬間が訪れる。そういうドラマを感じさせる映像だからこそ、人を感動させる力を持っているのだ。
【名言】
私や研究生達は、この奇跡に見えなくもない装置を構想するにあたって、あることを覚悟したのです。それは「数」です。現場で起こるであろう失敗の数の多さです。現場で起こるであろうカメラマンや照明の方などのプロのスタッフからの叱責やプレッシャーの「数」です。(あとがき)