ずっと登りたいと思い続けていた、丹沢の鍋割山。朝5時に車で家を出て7時に「表丹沢県民の森」に到着。
一般的には、秦野戸川公園の入口である「大倉バス停」からスタートするらしいのだけれど、今回はより山頂まで近い場所である「表丹沢県民の森」からスタートした。
県民の森より先は車両通行止めになっているので、駐車場に停めて進む。
しばらくは、なだらかで歩きやすい道。
鍋割山へと続く西山林道の方向を示す看板を見つける。
四十八瀬川(しじゅうはっせがわ)を渡る。
ここから、脇道の細い坂を登って、西山林道に合流。
増水はしておらず、簡単に小川は渡れる。
林道の左手には、ところどころに人工の滝がある。
「二俣」を過ぎてさらに進んでいく。
西山林道の終点では、大小さまざまなペットボトルが並んでいる。
歩荷のボランティアで山頂まで運んでもらうための水。体力に余裕がある人が、自分の持てる分の水を持っていく。
林道の管理者でも、車で入ってこられるのはここまで。
ここからは、雰囲気がガラッと変わって、山の中へと入っていく。
斜面の角度が急になってきて、足元が悪いところも増えてくる。
突然、野生の鹿に遭遇した。
その下のほうには、子鹿がいる。
子鹿は大きく距離をとって迂回しながら、斜面を駆け上がっていく。親鹿はずっとこちらの様子を見ながら警戒を続ける。
しばらくして子鹿が一気に親鹿のところまで駆けて行き、そのまま奥へと消えていった。
野生の鹿の親子に出会えたことは幸運だった。早朝の、まだ誰も他に登っていない静かな時間だったから出会えたのだと思う。
「後沢乗越」を越えると、道はさらに険しくなっていく。
ときおり現れる、狭く穏やかな尾根道。
山頂まであと800m。坂がだいぶしんどいので、途中何度も座って休憩をしながら進んだ。
終盤には、道の両側にロープが張られ、植生が保護された階段道を通っていく。
太陽光発電のパネルが姿をあらわす。
ようやく鍋割山頂に到着。
時刻は9時45分。
山荘の営業は10時45分から。1時間待つことにはなるけれども、ともかく営業をしてくれているのは嬉しかった。
あいにくの曇り空で、富士山の姿は見えない。
こちらは秦野市街の方面。
10時45分になり、山荘が開いた。
山荘への立ち入りはできず、入口の付近で注文をする。
念願の鍋焼きうどんをいただく。
かぼちゃの天ぷら、キノコ、ネギ、玉子と、とても具だくさん。
食べ終わって、11時。まだ時間があるので、このまま塔ノ岳のほうに進んでみることにした。
鍋割尾根には、霧がかかっている。
多少のアップダウンがあるものの、山頂まで登ってきた道と比べれば歩きやすい。
金冷しに到着。塔ノ岳の山頂まではあと600mのところだけれど、雲で視界が遮られているので、塔ノ岳の眺望を見に行くのはまた次回の楽しみにする。
大倉尾根を通って、下っていく。
尾根道に近い日陰では、まだ雪が残っている。
小橋の欄干が壊れていた。
平らな場所では、長い木の板が置かれていることが多い。
そして、傾斜の部分では大小の石の道。
スニーカーで来たために、かなり膝や爪先にダメージがきている。ちゃんとした登山靴を用意しようと思った。
花立山荘に到着。営業はしていない。
ここも、周囲はまったく見通せない。
板の上は歩きやすく、気分がいい。
堀山の家。
両側が谷になっている、細い道。
駒止茶屋に到着。
裏手には、たくさんの薪。
標高が下がってくるにつれて、松の実が多くなってくる。
山のふもとのほうでは花粉症がひどかったのだけれど、標高が高い場所ではだいぶ花粉が少ない感じがした。
「一本松跡」で少し休憩。
かなり大きくて宿泊もできる、見晴茶屋に到着。
コロナの拡大防止のため、2週間の休業中だった。
このあたりから、行きに通った西山林道へと戻るつもりでいたのだけれど、そういう道が見当たらない。
GoogleMap上では、見晴茶屋のすぐ西に、西山林道に続く道があったので、てっきりここに行けるものだと思っていた。
直線距離では近いので、山の中を進んでショートカットができないか、様子を見てみる。
斜面を降りようとすると、枯れ葉があるうえに、土が脆く、ズルズルと滑る。
Map上では、道のすぐ近くまで来ているのだけれど、道らしきものが見当たらない。
荷物を運ぶためのレールのようなものが見えるので、その軌道が地図に表示されていたということかもしれない。
これより先に進むのは怖いので、ここで引き返すことにした。
見晴茶屋を目指して斜面を戻る。登っていくほうが、体力的にはキツいけれども、滑らないぶん移動しやすい。
元のコースに戻れて、ひと安心。
標高が下がるにつれて、森っぽくなって鬱蒼としてきた。
車が走っているところまで下りてきた。
陶芸の「克童窯」。
道沿いに浄水センターがあり、おいしい水が飲めるようになっていた。
ペットボトルのお茶は空になっていたので、水が飲めるのがありがたい。
コースの入口までたどり着いた。
道端に、桜の花もちらほらと見える。
16時前頃、秦野戸川公園の入口にある、大倉バス停に到着
いったんバスに乗って、渋川駅まで向かう。
10分ちょっとで渋川駅に到着。
そして、タクシーに乗って、「表丹沢県民の森」まで戻る。
駐車していた車に戻って、全行程終了。日の出前に家を出て、もう日が傾きかけていた。
帰り道では予想外のアクシデントもあり、全身が筋肉痛でヘトヘトだった。次回は、快晴の時に、塔ノ岳の景色を見に行きたい。
「Relive」で作成した、表丹沢県民の森から鍋割山頂までのルート動画。