日本の描き方が、ハリウッド映画にありがちな、偏見に満ちたものではなく、かなりまっとうで正確な描写になっているということに驚いた。
ロケーションも、いかにも観光地というような場所ではなく、日常生活に根ざしたような場所が多いので、その点もリアリティーを大きくアップさせている要因だと思う。さらにダメ押しのように、高倉健が出演していることで、もはや邦画の中にハリウッドスターが登場してしまっているようにしか思えない。
映像としては完全に日本製なのだけれど、ストーリーはなお洋画風というマッチングは、相当斬新だった。あと一つ欲をいえば、大阪ではなくやはり東京を舞台にして、この映像美を表現してほしかったと思う。
制作:1989年
監督:リドリー・スコット
出演:マイケル・ダグラス、アンディ・ガルシア、高倉健、松田優作