今回のイギリス行きで、ものすごく楽しみにしていたのが「寝台車に乗る」というイベントだった。
以前にも、インドや中欧を夜行列車で移動したことはあったけれど、宿代を浮かすために夜を選んで移動したというだけで、座席に座っていたので、寝台車というのを使ったことはなかった。
乗ったのは、ロンドンのパディントン駅を23時45分に出て、翌朝8時にペンザンスに到着する「night sleeper riviera」。パディントンからペンザンスまでの運賃が片道80ポンド。寝台車料金が55ポンド。
寝台車は、チケット売場では購入出来ず、列車に乗ってその場で申込をしないといけないのだという。ロンドンに行く前、インターネットで寝台車を予約する方法がどうしても見つからなかったのだけれど、そもそも予約は出来ないようになっているらしい。
一つの車両につき、10部屋ほど。備え付けのベッドの他に、壁にも一つ収納されていて、二段ベッドに変形出来るようになっている。狭い部屋なのに、色々な機能が見事にコンパクトにまとまっていることに感動した。
部屋の作りといい間取りといい、「オリエント急行殺人事件」で出てきた列車の構造ととてもよく似ていて、小説の舞台の雰囲気がよく理解出来た。しかも、パディントン発というところも、アガサ・クリスティーづいていて、いい。
朝には、クロワッサンとイングリッシュティーを持ってきてくれるサービスがついていた。
振動が気になって眠れなかったりするだろうか、と心配していたけれど、パディントン駅を発車後5分で眠りにおち、そのままペンザンスに着く直前まで完全に寝ていた。
イギリスにはもう一つ、ロンドンのユーストン駅を23時50分に出発して、エディンバラに7時15分に到着する「Caledonian Sleeper」という寝台列車もあり、今回、こっちにも乗った。運賃は78ポンドで、寝台車料金は45ポンド。