水晶堂

バガボンド 29~32巻

time 2010/05/08


バガボンド 29~32巻(井上雄彦/講談社)

武蔵が小次郎に会う、運命の時がだんだん近づいている予感がする展開。
宝蔵院胤栄、お杉婆さん、伊藤一刀斎、柳生石舟斎、など、これまでに登場したキャラクターが、それぞれの締めくくりを迎え始めている。
沢庵和尚の語りはわかりやすいけれども、武蔵の悟りは、哲学味を帯びすぎてきていて、いまいちよくわからない感じではある。
小次郎と小川、武蔵と一刀斎の対決の場面の緊張感と迫力は、かなりスゴい。
【名場面】
沢庵和尚の語り(29巻)
小次郎と小川の対決(29巻)
お杉婆と又八の話し(31巻)
又八が昔語りをしている場面(31巻)
武蔵と伊藤一刀斎の対決(32巻)
【名言】
 
それによると、わしの、お前の、生きる道は
これまでもこれから先も
天によって完璧に決まっていて、それが故に
完全に自由だ(#256「声」)
剣に人生の大半を捧げてきました。
その日々はこの出会いの、この立合いのためにあった。
よかった。我が人生の時の時、誰にもそんな時が訪れるとして、どれだけの者がその時それとわかる?大抵の者は老いて振り返って気付くもの・・。
よかった。今がその時とわかる。(#259「マダコエダ」)
 
人を斬る為だけに人がつくった剣・・しかしそこにはまぎれもない美がある
この矛盾
刀は人を斬ることができるから美しい
斬れない刀に美はない
斬る為に生まれた道具として刀は斬れれば斬れるほど美しい
ならば、その美を究めるに至ることが叶えば、寒気のするほどの美
持つ者をもその美に染め上げるような
そんな美があれば、その刀はもはや斬るまでもないもの
なぜなら、強さと美は同じもの
(30巻 #266「片割れ」)
入ってくるのか?この中に(31巻 #270「漂泊者」)
 
これ以上
流浪する必要などあるのか?
何を探しに行くと言うんだ?
今を差し置いて
この瞬間という、無限の空間を(32巻 #285「Learning to Smile」)
石がこの瞬間に全身全霊で石であるように
樹が全身全霊で樹であるように
全身全霊でただ斬ることの裡に在る
その点において儂以上の人間を初めて見た!(32巻 #285「Learning to Smile」)

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プロフィール

清水 宣晶

清水 宣晶

スケジュール調整サービス「伝助」代表。
インタビューサイトの聞き手として、知人や、縁があってお会いした人たちに聞いたお話しを文章にまとめることをライフワークにしています。
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