水族館は、季節や天候に左右されずに、いつでも楽しめるところがいい。
この、海遊館が斬新だったのは、上から入って、どんどん低い位置に下っていくというスタイルの動線になっているところだった。だから、同じ水槽を地上・海面直下・海底、という風に高さを変えて眺められるという楽しさがある。
一番メインの水槽である、ジンベイザメがいるところなどは、その水槽の周りを螺旋状にまわりながら下っていくので、「もうこれでジンベイザメも見納めか」と思った後、更にもう3回ぐらい出会うチャンスがあった。
ジンベイザメは2匹いたのだけれど、ジンベイAには小魚の群れが常にその周りを賑やかに取りまいているのに、ジンベイBには誰も寄り付かず寂しいことになっていて、理由はよくわからないのだけれど、2匹の明暗がくっきりとした対照を示していた。
一番良かったのは、マンタだった。
正確には、マンタの上にずっと乗っていた名も知らぬ魚。
ステルス飛行機のような不思議な形をしたマンタが、背面飛行やサマーソルトなど、どれだけアクロバティックな泳ぎをしても、ピタッとくっついたまま、決して離れない。マンタを操っている本体は、あの魚なんじゃないかという気がするぐらい、一心同体のくっつき方だった。
あと、イルカとクラゲ。
動いてるところをじっくりと観たことがなかったのだけれど、イルカは、スポーツカーのようにキレイな流線型でズバズバと泳ぐ姿が美しいし、
クラゲは、全体がシースルーですべてが見えているにもかかわらず、どういう構造で生きているのかまったくわからない不思議さが美しい。
魚の魅力的な見せ方が、とても上手い水族館だと思った。
大阪市営地下鉄 中央線「大阪港」駅下車徒歩5分
http://www.kaiyukan.com/