ROOKIES


ROOKIES 全24巻(森田まさのり/集英社)

超素晴らしかった。
生徒を更生させる熱血教師や、甲子園を目指す野球部という設定は、もう使い古されているほどにありがちなパターンだけれど、そのベタさにもかかわらず、そんなものは問題にならないぐらいに感動させられる。
「スラムダンク」が途中からバスケットの試合シーンばっかりになってしまったように、スポーツマンガは途中から天下一武道会的な単調パターンに入ってしまうことが多いけれど、この「ROOKIES」は、野球の場面と、学校生活の場面両方がバランス良く混ざっているのがいい。
登場人物の個性がはっきりあって、その組み合わせから生まれる化学反応のようなものが、
甲子園の選抜大会に参加してからよりも、その前の、ボロボロの状態から野球部が出来上がっていくところや、他校との練習試合のあたりまでが最高に面白い。巻数でいうと12巻あたりまで。
こういうスポーツマンガというのは、どこで締めくくるかという、終わり方が一番重要なのだと思う。この作品の場合は、もっと色々な終わり方が考えられただろうけれども、それでも、きちんと明確な区切りをつけたという点で、美しいエンディングだった。
【名言】
 
一生つまんねー人生過ごしてやんよ(2巻p.43)
おまえ・・殴らないんじゃ・・
それは全然話しが別だ。俺の教え子は死んでも守る。(2巻p.179)
 
うわぁーっ一本足だーっ!(6巻p.95)
ぎゃっはっはっはっ(6巻p.139)
 
俺はこの試合、奴らの実績からしてそんな展開を期待していたのに!していたのに!
いやそこベンチねーって!(12巻p.72)
先輩方のあたたたたかいお心遣いにカンドーしました!
くぅ~~このそっけなさがまた・・(15巻p.139)
逆境の中でしか生まれないものもある!
人間が成長するのはこんな時だ!(20巻p.53)