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名言
こういったイノベーションを起こす商品やサービスは、全く思いも寄らないところから突然登場するのが現代の特徴である。伝統的な業界や企業は、これまで認識していた競合とは全く違うところから現れてきた製品に、最初は驚くが、見て見ぬ振りをしながら「私たちの伝統がそんなに簡単に崩れるわけはない」とタカをくくる。しかし、怒涛のように広がる次世代製品の勢いに、うまい対応策をとることができず、多くの場合、業界の再編を指をくわえて見守ることしかできない。(p.31)
「企業が生産性を追い求めるのであれば、高い社会性を追求したほうが良い」
こう言うと、これまではCSR的な文脈で捉えられることが多くあった。
しかし、これからはちょっと違う。会社の表面的な見え方を良くするために、片手間で何か社会貢献をするということではなく、企業の存在意義をかけて、公益性を追求していく必要のある時代へと突入しようとしているのだ。(p.64)都市部では特にそうだが、隣近所の人とコミュニケーションをとる機会は少ない。隣に住む人よりも、遠くに住んで一度しか会ったことはない、Facebook上の友人の方が、自分のことを気にかけてくれたりするわけだ。Facebookの誕生日メッセージだけかもしれないが、同じマンションに住む名前も知らない隣人よりは、近い存在である。この人達こそが、21世紀の隣人だ。今、この新たな隣人同士がつながる中、新しい経済システムを構築するサービスが次々と登場している。(p.72)
マーケットシェアからマインドシェアへ。「あらゆる製品が、スマホのソーシャルゲームと対決をしている」というメッセージは、メタファーではなく、目を背けられない現実だ。
人が持つ24時間という有限性を奪い合う競争をしていることを端的に表しているわけだが、使用価値へ平等にアクセスできる時代になれば、競争はなおさら激しくなる。(p.104)これから人類は「我思う、故に我有り」ではなく、「我コラボレーションする、故に我有り」というアイデンティティを持ち始める。
私たち人間は、ひとりでは生きていけない。そんな当たり前のことが、この社会の変化の中で、より鮮明に浮き彫りになっていく。あたかも体内の1つ1つの細胞のように、それぞれが細やかに相互連携する中で、何もかもが進んでいくのだ。(p.182)