【読書メモ】『賃貸か購入か』(ちきりんブックス)

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ちきりんさんがamazonのKindleで出しているリノベシリーズの第一弾。
賃貸か購入か、という永遠のテーマについて語った本で、かなり参考になった。

ちきりんさんの説明は、一つひとつ筋道だったロジックが通っているので、理解しやすい。
ちきりんさんと僕の価値観がよく似ていることもあり、居住用の不動産を「買うべき」ときの理由や、不動産投資をやらない理由など、すべて納得がいった。

値段は290円。Kindle Unlimitedを利用していれば、読み放題で読むことができる。

名言

最初に結論を書けば、居住用の不動産を「今、買うべき」と言えるのは、次の3つの条件をすべて満たしている人、というのが私の考えです。
1.経済的に無理なく買える状況にある
2.賃貸物件では実現できない「購入したい積極的な理由」が存在する
3.自分や家族のライフプランがある程度、固まっている

私は不動産投資をする気はありません。次のような理由があるからです。
・不動産は株式や通貨に比べて流動性が低く、現金化に手間と時間がかかる
・不動産は個別特性のバラツキが大きく、忙しい私には物件について勉強する時間がとれない
・不動産は一物件の投資額が大きく、私が投資に回せる資金額では、分散化によるリスクヘッジができない

今後ネット回線のスピードが今より遥かに速くなり、テレワークが普及してみんなが通勤しない社会になったら「駅に近いかどうか」は大きなメリットではなくなります。
ちなみにアメリカでも昔は「町の中心部」の不動産価格が高かったのですが、経済格差が大きくなると、公共交通機関でアクセスできる中心部は貧しい人が住むエリアとなり、時価が大きく下がりました。
「駅に近いほど不動産価格が高い」のは普遍的な原則ではなく、一定の社会条件の下でのみ成り立つ一時的な常識にすぎなかったということでしょう。