上野の東京都美術館で開催されている「フェルメール展」。
といっても、フェルメールの絵は7点のみで、副題は「光の天才画家とデルフトの巨匠たち」。
好きだった絵ベスト3は、
○ヨハネス・フェルメール「リュートを調弦する女」
○ヤン・フェルコリエ「使者」
○ダニエル・フォスマール「壊れた壁のあるオランダの町の眺望」
だった。
「リュートを調弦する女」
ほぼ白黒に近いぐらい色彩がなく、陰影が目立つ絵。
カーテンの淡い影と、手前の椅子の強い影との対比がキレイなのと、壁にかかっている地図がとてもいい雰囲気を出していた。リュートを調弦している女の人は、眉がなくて、目がギョロっとしていて、幽鬼のような顔立ちをしている。
「使者」
これは、女の人が着ている、真珠色のドレスが素晴らしかった。
ドレスの襞や光沢の描き込みがハンパなく細かくて、絵自体が発光しているような明るさがある絵だった。
「壊れた壁のあるオランダの町の眺望」
レンガの壁が壊れて斜めになっていて、その線がキャンバスを横切り、レンガの向こうに青空と森が広がっているという、面白い構図の絵。
この、斜めの壁がなければ、ごく普通の絵なのだけれど、線が一本入ることで、随分と印象的な絵になっていた。
入口で配布されている「出品リスト」によると、出品される予定だった絵のうち2つが、「作品保護のため」という理由で、出品されなくなったらしい。
○ヨハネス・フェルメール「絵画芸術」
○エフベルト・ファン・デル・プール「デルフトの爆発」
の2つで、これはかなり残念だった。
「絵画芸術」は、フェルメールの絵の中で一番好きなものだったので、ぜひとも見てみたかった。「デルフトの爆発」は、小さな見本が壁に掛けてあったのだけれど、それを見た感じでは、とても良さそうな絵だった。
■フェルメール展
http://www.tbs.co.jp/vermeer/jpn/index-j.html
会期:2008年8月2日(土)~12月14日(日)
月曜休室(月曜が祝日の場合は開室し、翌日休室)
午前9時~午後5時/金曜日は午後8時まで(入室は閉室の30分前まで)