わたしたちに許された特別な時間の終わり(岡田利規/新潮社) 文語ではなく、ほとんどが若者の話し言葉で埋め尽くされた文体。 内容がシンプルに...

外套(ゴーゴリ/光文社) 信じられないくらい垢抜けない主人公、アカーキー・アカーキエヴィチ。 しかしこういう、地味な生活をこよなく愛する人...

ウォーレスの人魚(岩井俊二/角川書店) 岩井俊二氏は、映画監督としてだけでなく、小説家としても尋常でない力量の持ち主なのだということが、こ...

愛国殺人(アガサ・クリスティー/早川書房) 非常にまっとうな、王道を行くミステリーだった。もはや、ミステリーというジャンルには収まらない、...

団地ノ記憶(照井啓太/洋泉社) 自分は、1970年代に開発された、横浜南部の新興住宅地で育った。 駅を中心として、その周辺には大きな団地が...

赤朽葉家の伝説(桜庭一樹/東京創元社) 物語は戦後の、鳥取の外れにある小さな一つの村から始まる。村の高台に住む赤朽葉家は、たたら製鉄で財を...